シェードガーデン戦記

小さな北向き粘土質の庭で、ガーデニング素人が悪戦苦闘するブログ

4月の庭、2年目

今年の三寒四温は激しかったな…

4月中旬から庭に陽が当たるようになり、めきめき賑やかになってきた。やはり太陽の力はすごい。庭中にばら撒いておいた勿忘草が満開で、良い雰囲気を出している。大輪も美しいけれど、小さい花も好きだ。

 

庭に犬の散歩侵入&排泄事件を受け、道に面した部分には低めのフェンスを導入した。飼い主を躾けるよりも、犬の行動を制御する方が簡単だろうという考え。

ウルフピー(狼の尿の成分。犬にとっては恐怖らしい)とか塩素系漂白剤(マーキング臭を消し、刺激臭で追い払う)とか、匂いで威嚇する方法もあるらしいが、室内にいる猫が嫌な思いをしそうなので避けた。犬も可哀相だし。

 

平穏を取り戻した4月の庭のメンツはこんな感じ。

満開: 勿忘草、デイジーチェリーセージアジュガシバザクラ

咲きかけ: オオデマリ、アキレギア、ジャスミン

これから: オルレア、ガウラ、ゼラニウム水仙

葉のみ: カモミール、ヒューケラ、エキナセアムスカリ、ユリ、ローズマリー、タイム、ラムズイヤー、ジキタリス、ホスタ、アスチルベ、ヘレボラス、ホワイトセージ、りんご、ぶどう

芽: ナスタチューム、千日紅

 

去年の4月に比べたら、かなり密度が上がっている。多年草も順調に定着した。

零れ種の発芽は、結局オルレアだけだった。エキナセアルピナスデルフィニウムもかなり種はできていたはずだが、いまのところ発芽は見当たらない。

そういえば勿忘草と同じタイミングで大麦やビオラの種も蒔いていたけれど、うんともすんとも言わない。スズメが沢山来ていたので、食べてしまった説が濃厚である。

 

今年の目標は夏前にきちんと剪定してジャングルを避けることと、秋以降に咲く花を仕込んでおくこと。

あとはせっかくフェンスがあるので、蔓ものを何か植えたい。モッコウバラもいいし、るこう草も好きだし、いまあるジャスミンを這わせてもいいし、クレマチスも綺麗だし、木苺も捨てがたい。フェンス、夢ひろがって楽しいな。…でも犬の散歩のジジイ、しつこいけれども、貴様は許さないからな。

3月の庭

暖かくなってきて、オオデマリが咲き始め、多年草の芽が顔を出し、クリスマスローズは最後の満開でいい感じになってきた庭。

レースラベンダーはカリカリにになって枯れてしまった。というのも、最近うちの庭に勝手に入って、犬におしっこさせている人がいることが判明。たまたま早帰りした日に鉢合わせた。相手は高齢の男性だった。

あまりの事に「こんにちは、いつもいらしているんですか?」と間抜けな質問をする私。「え?ええ、時々、、」と、まさかの住人登場に焦り、更に間抜けな返答をする爺さん。ペコペコしながら犬が用を足したあとにペットボトルの水をかけ(これやってる人を良く見るが、なんの意味があるのか)、足早に立ち去った。謝罪の言葉は無かった。

これは毎日来てるな。そしてまたやるな…。家の塀ならまだ仕方ないが、ずかずか庭に踏み込んだ上、植物を枯らされてはたまらない。どうしてくれようか。

犬は犬だから仕方ないが、ジジイ、お前は極楽に行けると思うなよ。

 

庭づくりを始めて1年。日陰と夏の西日に加え、新たな敵の登場である。ブログタイトルに相応しい展開になってきた。

 

2月までの庭

半年ぶりのブログ。

 

冬の間は超の付くシェードガーデンになり、この時期の開花を狙って蒔いた勿忘草があまり育ってなかったりする以外は、特に事件もなく過ごしている。というか寒くてあまり庭に出ていない。

3月始め辺りから、クリスマスローズが満開。年明けまでろくに葉も増やさず、造花並みのポーカーフェイスだったのに、あっという間に10以上の蕾を出して次々咲いている。この時期の数少ない開花要員として、来年はもっと増やしたい。

ムスカリ水仙の球根を植え損ねたまま春が来てしまった。今からでも植えるべきか、1年寝かせられるのか?

9月の庭

35度が当たり前の高温と強力な台風、ほんとに今年の夏は過酷だった。外に出る気も起きない日が続き、気がつくとあるものは好き放題に伸び、あるものは葉焼けをおこし、そこへコガネムシが襲来し、庭は無残に荒れていた。

夏に入る前の思い切った切り戻しは重要、オルチオンはまめに、というのが今年の教訓である。

 

現在の戦況

ルピナス: ×完全消滅。猛暑は無理。

・クラスペディア: △雨と高温のコンボで萎びてしまった。一株は完全に枯死。

ローズマリー: ◎調子良い。どんなに切っても伸びる。環境は合っている様子。

・レースラベンダー: ◎こちらも無限に伸び、剪定が追いつかない。ただ日差しが強すぎるらしくやや葉焼けあり。

ローズゼラニウム: ◎色々な意味で伸び伸びしている。

・ジニア: ◎種からの新入り。2ヶ月かからず開花。さすが強い。

・向日葵: ○たくさん花が咲いたものの、コガネムシに食われたのと葉焼けであまり美しくない…。台風でも倒れなかったのは流石。

・コスモス: △こちらも種から。向日葵の陰になってしまい徒長。仕切り直し。

・セージ類: ◎頑張っている。順調。

エキナセア: ◎2番花は少ないが株の状態は良好。秋からに期待。

・タイム: ○ゆっくりだが確実に成長中。

ローマンカモミール: ○ジャーマンが退場したので代わりに。とくに変化はなし

・デイル: ◎種から。こちらも2ヶ月かからず開花。料理に使いたい。

オオデマリ: △葉焼けがひどい…。おまけに何故か狂い咲き。なんとか耐えてほしい。

・ヒューケラ: ○向日葵の陰になったお陰で回復。

クレオメ: ◎すごい成長ぶり。もう少しコンパクトなら最高なのだが。

トルコギキョウ: ◎ことごとく倒れるのには閉口だが、華やかで綺麗。

アジュガ: ×溶けた!!やっぱりこの夏の異常な暑さと湿気は辛かったのか。

ラムズイヤー: ◎暴走に近い伸びっぷり。株元の枯葉を自分で切り離さないので掃除が大変。

・ジキタリス: ○なんと生き残っている。秋にもう一度咲くかな?

キャラウェイ: ×消滅。

アスチルベ: ○芽のまま大人しくしている。涼しくなってからに期待。

・ヘレボラス: ○究極のポーカーフェイス。この猛暑にびくともしなかったのは凄い。

・ホスタ: ○日当たりのせいなのか、斑のない葉が増えてきた。

・芝生: ◎順調。一時キノコが増えたが芝刈りとサッチングで撲滅。

 

向日葵は花が終わったものから刈り取っているが、一気にボリュームが減ってしまい寂しい。コスモスへのリレーに失敗したので、別の上背要員を探さなければならない。

秋蒔きの種はは勿忘草、ビオラ、大麦などを買ってある。これから撒くのが楽しみ。

 

 

庭映画レビュー 『マイビューティフルガーデン』

庭がテーマの映画は世の中にいくつあるのだろうか。庭が象徴的な場所として登場するものは多そうだが、庭づくりそのものを扱った作品はあまり多くない、ように思える。詳しく調べてはいないけれど。

最近iTunesで発見して、この映画が気になったのでレンタルしてみた。

植物が苦手な女性が庭付きアパートメントを借りて見事に庭を荒れさせてしまい、管理者から1ヶ月で庭を元に戻さなければ退去しろと迫られる。窮地に陥った彼女は、隣に住む偏屈なガーデニングの達人に渋々助けを求め、庭づくりに奮闘する、という話。

あらすじを読む限り、荒れた庭が美しく蘇っていく様が見られるのかと期待するじゃないですか!

SHERLOCK のモリアーティの人も出演しているし、面白そうだと思って。

 

結論から言うと、庭はさほど映らない。そもそも原題は「This Beautiful Fantastic=この美しき風変わり」で、主人公始めとしたクセのある登場人物たちがメインテーマ、庭はあくまでおまけなので、ガーデニング目当てで見た自分にはやや期待はずれだった。

面白いのか?という点は観る人によるけれど……予定調和で優しいおとぎ話を求めているなら、たぶん楽しめる。例えるならば、NHK朝の連続ドラマのスタッフがリメイクした「アメリ」。

整合性のとれた設定や緻密なストーリー設計が好きならばお勧めできない。良くあるエピソードの寄せ集めになっているし、不自然な展開や矛盾が多い。登場人物と設定はもう少し整理&深掘りできたと思う。

 

とは言え、隣人が丹念に手入れしてきた庭を案内してくれるシーンはとても綺麗だった。

この隣人が主人公にガーデニングの楽しみを教えようと、アンティークの本を渡す場面がある。緑色の装丁の美しい表紙が映り、Arthur Mildmay著、On Discovering a Gardenと書かれているのが見えた。ぜひ読んでみたくなったので検索したが、残念ながら実在しない本らしい。

……いや、無いんかい!ガーデニングの名著はいくらでもあるのだから、それを使えば良かったのでは。映画映えする装丁が必要なのは分かるが、本そのものも架空で済ませてしまうのは勿体ない。実在する本ならば、読んだ事のある観客は送り手の気持ちを思い、未読の観客は新しい本との出会いを得て映画の印象がより深まるシーンになり得る。

個人的にはここが一番がっかりした点だった。

 

庭映画、これから発掘していきたい。次に観たいのはこの3つ。

 

 

8月の庭

連日の35度越えがさすがに辛かったらしく、ここまで粘ったデルフィニウムルピナスがついに枯れた。もう少し涼しくなったら、跡地には種から苗を作ったアキレギアとガウラを植える予定。

ジキタリスはまだピンピンしている。初夏に蒔いた向日葵が育って影になったのが良かったのかもしれない。

絶好調なのはレースラベンダー、ローズマリーラムズイヤーの3種。切り戻しても2週間ほどで元に戻るのでキリがない。

トルコキキョウ、チェリーセージクレオメも順調に花が咲いていている。何故かアジュガもこのタイミングで咲き始め、4月まで更地だったとは思えない賑わいになってきた。

庭は密度が高いほうが綺麗に見えることがわかった。向日葵の大きな葉が貢献しているところが大きいので、秋からどうやってボリュームを出すか悩ましい。下準備としてコスモスイエローキャンパスの種を蒔いていたが、酷暑でやや元気がない。

上背があって倒れず、花が咲く向日葵は意外に優秀で使える。今回はサンゴールドとモネの向日葵を育てていて色の違いが楽しみ。今のところサンゴールドが大きく、モネはやや小さめ。

 

生き残り状況

4月に植えた植物、7月に入った段階でのコンディション覚え書き。

冬の日当たりから考えて、春以降も日陰の庭を想定していたら、午後から日当たりガンガンという最悪の環境に変化した。そのわりには案外奮闘しているのでは、と思う。お試しで日なた向きの植物をたくさん導入してたのが功を奏した。

 

■チャレンジ組(日なた用が育つか実験台)

ルピナス→◎巨大化した。25度で成長が止まるはずだがまだまだ元気で、3度目の蕾をつけている
クラスペディア グロボーサ→◎蕾が10近くついた。やや倒れ気味
グラジオラス→◎全て芽を出し、花も咲いた。花期は短いが華やかなので来年も植えたい
デルフィニウム→○普通に咲いた。6月中旬に暑さで地上部が枯れて無くなったあと、なぜかこの10日ほどで再び発芽。貧弱だが2回目の蕾が出て来た
ローズマリー→○4月は病気がちだったが、梅雨以降は好調
ラベンダー→◎花数は多くないが株は充実してきた
カモミール→×全くだめ。少しも伸びないと思っていたら、6月下旬から急に徒長。倒れそうな姿勢で弱々しい花をいくつか咲かせて力尽きてしまった。なんでだろう。

 

■頑丈組(きっとどこでも生き延びる)

オオデマリ→○5月ごろまでは良かったが、西日のせいか葉が焼け気味。思ったより成長しない
エキナセア→○花は咲いたがどれも小さい。来年に期待
オルレア→◎すごい。強い。なんだこれ。枯れ際はあまり綺麗ではないが種もたくさんとれた
スカビオサ→○花は咲くものの、地上5cmより伸びようとしない。液肥も日光も効果なし。謎
タイム→様子見。発芽してはヨトウムシに食われるを繰り返していたが、スミチオンを撒いてからは調子良さそう

 

■日陰組(確実に大丈夫)

ヒューケラ→△株は大きくなったが葉焼けが酷い。おそらく西日直撃のせい。可哀想だから植え替えるべきか。
キャラウェイ→○購入直後のヒョロヒョロからだいぶ大きくなった
アジュガ→◎3倍以上に広がった。花が咲く気配がないまま春が終わったのが残念
ラムズイヤー→◎こちらもかなり巨大化しているが、花穂の気配はない。時間がかかるらしいので来年かな。
ヘレボラス→○ポーカーフェイス。植えた時から良くも悪くもなっていない。まだ出番じゃありませんので、とでも言わんばかり。まあそうだよね。
アスチルベ→様子見。植え付け時に固まりすぎてた根を解さなかったためか、すぐチリチリになって半分以下に切り戻した。植え直し後、新芽が出て来ている
ホスタ→○やや日光が強すぎる様子。とはいえ順調に葉っぱを展開中
ジキタリス→○5月ごろにばっと咲いてあっという間に散ってしまった。そろそろ枯れるかと思いきや、なぜか株は成長を続けている。夏越しなるか?

 

▪️おまけ

ムスカリ→休眠中
アボカド→○枯れたと思いきや新芽が出て来た
葡萄→○毎年枯れかけていたが、今年は順調

 

乾燥気味を好むものが調子良さそうなところを見ると、水やりはもう少し多い方が良かったのかもしれない。

日陰組もわりと頑張っている。西日に参ってるのはオオデマリとヒューケラ、あとはだいたい順調。オオデマリを大きく育ててシンボルツリーにしたいのだが、どうしようか。

というかブログの名前変えた方がいい。もはやシェードガーデンじゃなくて西日ガーデン。

 

最近はルピナスとジキタリスの動向を見守りつつ、だめになったら何を植えるか考え中。